ローマから出張で始めてリビアのベンガジに行った時は
一人も日本人に会わなかった。大使館はあるにしても、
トリポリか当時の首府のたしかフェッザンだろうから
まったくの孤独で数日を過したが、横町に横浜タイヤの
看板が出ていてとても懐かしかった。2回目に行った時は
一人だけ、ベイルートに駐在している商社マンに会ったが、
リビアが商売になるかどうか偵察に来たんだと云っていた。
それなのに、リビアでは日本製の電気冷蔵庫が大人気。
みんな欲しがっていた。
その頃のリビアでは日本の技術に目を付けていて、
東洋火熱の人たちが人里離れた地で石油タンクを建設していた、