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昔ながらのイタリア料理店
 東京、目黒の権の助坂(ごんのすけざか)。目黒駅前から下って行って大鳥居の
交差点迄約30メートルの左側に小さなイタリア料理店がある。席数は20位であとは
カウンターが5,6席と小さい店だが、主人がオーナーシェフ、奥さんがサービスと
夫婦二人でやっていて、店の名はサリータ、上り坂という意味だ。
 メニューを見るとクラシック料理ばかり並んでいる。スパゲッティは太めで
茹であがったばかりだから、最初は口に入れると火傷しそうに熱い。
昔はイタリアでもそうだった。パスタを注文すると茹でるのに20分位掛かるが
良いか等とよくきかれたものだ。注文が入ってからパスタを茹でるから乾麺の場合
時間が掛かるのは当たり前。でも出来立ての熱々のを食べられた。太いのを
ゆっくり茹でたスパゲッティは乾麺の味が中から染み出てくる感じで美味しい。
 物によっては細い麺のほうが美味しく感じられることもあるが、僕はどちらかと
いえばじっくりと茹で上げた太い麺が好きだ。
 最近はイタリアでも細い麺を使って早く茹で上げ、しかもアルデンテと称して、
フォークで巻き上げることも出来ないようなもの、下手をすると芯が残っているような
ものを食べさせる店があるが、ファースト フードの影響なのだろう。アルデンテは
歯ざわりのあるという意味で東京あたりのうどんみたいに柔らかくてはいけないが、
適当に歯応えがあるものを云う。
 サリータのパスタはまさにイタリア料理本来の茹で方で、ソース類もまずくはない。
日本に於けるイタリア料理の先駆者といわれる人の弟子として何十年も修行しただけに
本来の作り方を忠実に守っているから、まさにスローフードの味だ。
by pincopallino2 | 2009-04-13 16:01
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