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戦後の日本人旅客 12
  そんなこと、今はもう殆どないと思うが、
太平洋戦争が終わって、それまでは船か鉄道での旅だった
飛行機でヨーロッパに来られるようになった頃の
日本人の旅客はイタリアに来ると、食事の時、スープは音を立てて飲むし
スパゲッティはうどんやそばと同じように食べて、しまいにはお皿を手に持って
かっこむ。ナイフ、フォークもうまく使えなくてガチャガチャ音を立てて、
しまいには箸をくれと言い出す始末。おくびは平気でするしで
他の客の顰蹙をかったものだ。
  日本の庶民の間では旨いものには舌鼓を打つというくらいで
汁を吸う時など音を立てるのは当たり前出し、お箸なんて最高の
道具だろう。西洋人なんかフォークが発明される前は手掴みで
食べていたろう。
  それぞれの風俗、習慣はお互いに尊重すべきだが、
「郷に入っては郷に従え」で旅行先の習慣に従った方がよい。
未知の物を知る。それも旅の魅力の一つではないだろうか。
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by pincopallino2 | 2014-11-15 12:09 | Comments(0)
物干し
  ローマに赴任当時、一時郊外の住宅街エウルで独身生活を
していたことがある。
  ある日曜日、ハンカチや靴下類を選択して外に干しておいたら
近所の人が飛んで来て、「洗濯物を外に干してはいけない」と
教えてくれた。
  ナポリの下町あたりで選択物を表に盛大に干しているのは
観光用に許されているのだそうで、住宅街では高級になればなるほど
人に見える所に干すのは禁止されている。
  マンションみたいな集合住宅では屋上に物干し場がある。
それにしても、ナポリやパレルモの庶民街みたいに、向かい側の
家どうしで綱を張り、道路の真上に2軒分の洗濯物を干すのは秀逸。
  日本の観光客は窓に干してある洗濯物を見て笑うが、日本の
マンションでも同じで、布団等も干してある。
  雨が降り出すと日本では干し物をすぐ取り込むが、イタリアでは
そのままにしておくことが多い。晴れれば乾くからよいんだそうだ。
  田舎に行くと洗濯物を道端の木や草にかぶせてあったりする。
土ぼこりがついて汚いだろうと思うのは我々日本人だけなんだろうか。
  なお、上記のような干し方、なにもイタリアだけに限ったわけではない。
 
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by pincopallino2 | 2014-11-13 14:40 | Comments(0)
万聖節
  遅れてしまったが、11月1日は万聖節。または諸聖人の日と言って
カトリック教徒の大事なお祭りの日だから、皆教会に行って、何百人居るか
わからない聖人達に祈りを捧げる。ついでに家族の死者にもお参りするらしく、
クロアチアの首都ザグレヴでは旧市街の通りが閉鎖され、墓地への臨時バスが
ひっきりなしに出ていくのを見たことがある。
  あるイタリア人から聞いたことだが、イタリアでは11月1日の諸聖人の日の
翌日は死者達の日だから家族そろって墓参に行き、持参のお弁当を墓前で
拡げて、先祖達と食べるのだそうだ。 沖縄あたりと似通った風習だが、
日本と違って土葬だから遺体の入った棺を空いているスペースに積み重ねる
都会では家としての埋葬所でももっているならともかく、普通の家では無理だ。
多分、田舎の村の話しだろう。

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by pincopallino2 | 2014-11-12 13:26 | Comments(0)
紅葉(黄葉)
  紅葉の時期。神奈川県の辻堂という所から東京の恵比寿迄
電車で毎日通っているが、桜の時期と紅葉の時期は車窓からでも
結構楽しめて、本を読んだり、居眠りをしたりする暇がない。
  もみじの紅、銀杏類の黄、カラマツの茶、常盤木の緑が
混じった美しさは日本だけでしか知らない。
  カナダの紅葉は見事だし、ニューヨークのセントラル パークの
秋も綺麗だが木陰から高層ビルが見えたりして興ざめだ。
  イタリアでも紅葉は楽しめる。 ピエモンテ州のランゲ地方は
葡萄酒の名産地だけに色々な葡萄の木が植わっているが、
紅葉の時期になると種類によって葉の色が紅、黄と変わってくる。
  ゆるやかに起伏する丘の向こうにはアルプスを遠望できて
素晴らしい眺めだ。
  国中が黄色に染まるスロヴェニアの黄葉も忘れられない。 
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by pincopallino2 | 2014-11-11 11:45 | Comments(0)
イタリア人の旅行者 3
1970年の大阪万博の頃、航空会社の1職員として
羽田空港に勤務していて、イタリア語以外は全然
分からない男の入国審査から通関まで世話してやった
ことがある。
  万博見物に来たのだというのだが、田舎から出て来た
ばかりといった感じで、人品卑しく、着ているものもお粗末。
  どうしてあんな男が一人で万博に来たのだろうと不思議に
思っていたら、暫くして新聞記事になっていて、スリで
捕まったとのこと。
  当時は高かった航空運賃を払ってまで、日本に
稼ぎに来たらしい。
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by pincopallino2 | 2014-11-10 15:35 | Comments(0)
イタリア人の旅行客 2
 ベルギーの首都ブラッセルで同行の日本人が財布を掏られた。
一緒に警察に行くと、同様の被害者が他にも沢山いて、中に
イタリア人のおばあさんも混じっている。やはり財布を抜き取られた
らしく、「ベルギーって国はおっかない所だ。油断も隙もありやしない」と
怒っている。
 彼女、自分の国のイタリアも外国人にとって掏りや置き引きで
有名なのはまるっきり知らないらしかった。
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by pincopallino2 | 2014-11-09 11:55 | Comments(0)
イタリア人の旅行客 1
  イタリア人の観光客が団体で来た。
東京近辺を観たら関西にまわり、大阪から帰国するとのことだったが、
そのうちの男一人の様子がおかしい。
夜ホテルを抜け出して夜中の町を寝巻きのまま駈けずり回ったりする。
大声で何か言っているのだが、イタリア語だから保護したお巡さんにも
わからない。
そんな人騒がせの男なのに、旅行に出るまでは見ず知らずの仲だった
にもかかわらず皆で面倒を見て一緒に旅行していたが、
帰りの飛行機では飛んでいる最中にドアを開けようとして大騒ぎだった
そうだ。
彼は郵便配達夫なので、自分が居なければ郵便が溜まってしまうと
思い込んで旅の途中ノイローゼ気味になってしまい、郵便を配達して
いるつもりで夜中の町を駆け回ったり、飛行機のドアを開けようとしたらしい。
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by pincopallino2 | 2014-11-08 15:05 | Comments(0)
イタリア人の旅行者と日本人の旅行者
  ある時、見知らぬイタリア人がローマの事務所に来た。
今度仕事で日本に行くことになったが、日本語は全然分からない。
ついては「今日わ」、「今晩わ」、「さようなら」、「有難う」、「どうぞ」の
五つだけ教えて欲しいという。悦んで教えたら口の中で繰り返しながら
帰って行った。
  それから数時間後に一見紳士らしい日本人が来てイタリア語を
教えて欲しいという。今日は同じようなことが起きるなと思いながら
タリア人が聞いて来た単語を教えようとすると、途端に遮って
「高い」、「まけろ」の二つだけでいいんだ。
  先刻のイタリア人に比べ、同じ日本人として心寂しい思いをしたものだ。
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by pincopallino2 | 2014-11-07 11:34 | Comments(0)
戦後の日本人旅客 11
  春のローマ。 イタリア独特の長い昼食時間なので、街には人影が殆どない。
そんな時、当時はローマで一番洒落た通りと言われていたヴィァ ヴェネトを
1組の日本人夫婦が歩いていた。
  男の方は背が低く、帽子をかぶ、って、威張って歩いている。まるで
西洋の漫画に出てくる日本人そっくりだったが、その奥さんが素晴らしかった。
地味な着物姿で、夫より2歩後をついて行く。勿論足は白足袋に草履履き。
戦後は日本でもあまり見かけなくなった古き、良き時代の夫婦の姿をローマで見て
感激したものだった。
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by pincopallino2 | 2014-11-06 14:31 | Comments(0)
戦後の日本人旅客 10
  会社の業務を兼ねてイタリアに来た若い女性。
依頼を受けて財界のさる有名人に紹介した。
通訳を兼ねて同行すると、件の女性、初対面の
紳士に向かっていきなりチャオと言って握手した。
相手は一寸面食らったようだったが、そこはうまく
対応してくれた。後で聞いたら彼女、イタリア語での
挨拶はチャオといえば良いと日本で教わってきたとのこと。
チャオは同僚だの親しい友人達の間での挨拶語で、
身分ある人へ、ことに初対面の女性が使う言葉ではない。
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by pincopallino2 | 2014-11-05 10:49 | Comments(0)