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ローマへの赴任旅行の思い出   その3
 テヘランからは一気にローマへ。開港18日目のフユミチーノ空港に
着いてタラップの上で胸いっぱいに吸い込んだローマの朝の空気は
本当に甘かった。その味はいまだに忘れられないが、それからがたいへん。
 まづ入国審査で捕まった。丁度日本人観光客はヴィザが要らなくなった
直後だったが、僕は赴任だからヴィザをとってきたので大手を振って
入国できるつもりだった。
 審査官がまづ、日本人なのに何故ヴィザをとってきたかと聞く。
ローマで働く為に来たんだというと、チョッとこっちへ来いと別室に入れられて、
色々と質問された。
 やっと話しがわかって入国させてくれた時には、同じ飛行機に乗ってきた人達は
もう荷物を引き取って誰もいなくなっていて、税関の検査台には僕の荷物だけが
並んでいる。会社の備品なども持ってきたからその数10個くらい。
今度は税関の検査官がどうしてこんなに沢山の荷物があるんだと訊く。
今度ローマに飛んでくる日本航空の社員なので、開設準備に使う物も
持ってきたんだと答えたら日本航空というのはどこの航空会社だと聞かれて
ブッタマゲた。空港に働いている人間達も当時は日本航空なんて知らなかった。
 その頃の僕は電話で話す限り外国人だとわからない位イタリア語がうまかった。
 ヤットのことでローマに入り、仮事務所のあるヴィア バルベリーニに着いたら
明るいローマとの予想に反して陰鬱な感じだった。
by pincopallino2 | 2009-12-18 13:53
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