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僕とイタリア 30  カンツォーネ その2
 その頃の男性歌手ではクラウディオ ヴィッラが一番人気ではなかったろうか。
僕がイタリアで店員に進められて最初に買ったのも彼のレコードだった。
 ローマの川向こうと言われる庶民的な地区の靴直しの息子だそうだが
如何にもローマっ子らしく、甘い歌が多かったが、国営テレヴィに自分の
コマーシャルを出して悪口も言われていた。日本にも何回か公演にきた
ことがある。その後彼と知り合うようになったが、ある年のたしか12月29日の夜、
横浜で彼の家族達と一緒に会った時明日イタリアに帰ると言っていたが
帰って二日目の1月1日、病気で入院していた親友のドメニコ モドゥーニョ
を見舞いに行こうと、好きなオートバイに乗った途端、倒れて自分も入院して
しまった。奥さんからの知らせで東京から駆けつけた妹が病室に入って言った時
「誰だかあててご覧」と奥さんが目隠しをしていた手をはずした時、妹の顔を見て
何も言わずに涙を流したそうだ。
 この時代には素晴らしい歌手が輩出し、良い歌も沢山あったが、僕が好きだったのは
レナート ラーシェルの「ローマのそよ風」。今では歌声レストランの歌手達も
知らない。
by pincopallino2 | 2011-02-24 10:25
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