今日は4月8日。お釈迦さんの生まれた日ということになっていて、
子供の頃はよくお寺に行って甘茶をもらって飲んだものだ。
甘茶はあまかづらとかの実だか葉っぱだかを煮出したものらしく、
甘いことは甘いがあんまり美味しい飲物ではなかった。
お釈迦さんは生まれた途端に立って歩き、天上天下唯我独尊、
天の上でも天の下でも自分だけが偉いんだというようなことを
言ったというが、これは後世の作り話しに決まっている。
トルストイだかが、宗教の創始者の言っている事はどれも素晴らしいが、
あとの人が荒唐無稽な話しを考え出して皆駄目にしてしまうと書いて
いるのはその通りだと思う。
お釈迦さんが生まれたといわれる4月は印度では知らないが
日本では桜の花が咲く頃だから、方々で花祭りが催される。
花祭りはイタリアでも盛んにやっているが、有名なのはシチリア、
アグリジェントのお祭りで、花はミモザや杏。たしか2月の始め頃だったと
思うが、ギリシァ神殿の横に咲く花が、春が来たのを告げてくれる。
ローマ近くの古い町ジェンツァーノの花祭りはたしか6月の日曜日で
その様子はアンデルセンの即興詩人の中でも書かれているが、
色々な花びらを千切ってきて路上にモザイク模様の絵を描くと、
蜜蜂が飛び回って情緒ガある。