古い話しになるが、バルセロナのモンジュイックの丘。
ホアン ミロの美術館へ行く日本人の一行が歩いていた。
突然北アフリカ系の若い男が後から追いついてきて、
若い女性に着ている白い服が汚れていると云う。
たしかに泥水のようなしみが点々と付いている。男は
しつっこくしみおとしをしてやると云うが、服の
しみを落とすフリをしてポケットの物を抜き取る手口は
知っているから断りつづけたらやっと諦めて行ってしまった。
洋服についたしみは乾いたらあとかたもなく消えてしまったが、
何時引っ掛けたのか分らない。街路樹の上にでも登っていた
のだろうか。いずれにしてもこの手口、ヨーロッパ中で
いまだに残っているかもしれない。