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カーニヴァル
 日本に居ると情報にうとくなるが、今年のカーニヴァルも昨日2月5日の火曜日で
終わったと思う。復活祭の前40日間だかは禁欲生活を送らなければならないので、
キリスト教徒達はその前に肉も沢山食べて飲めや歌えのバカ騒ぎをしておこうと
いうのがカーニヴァル。復活祭が移動祭日といって毎年変わるのでカーニヴァルの
期日も一定していないが大体金曜日から次の週の火曜日まで5日間位続く。
但し観光目的の所はもっと前からやっている。最後の日の火曜日はイタリア語で
マルテディ グラッソ、フランス語ではマルディ グラ(肉の火曜日とでも訳すか)と
言ってそれこそドンチャン騒ぎ。
 この風習、いつ頃から始まったものか知らないが、イタリアでは4,50年前は
廃れていて、ヴィアレッジョや南の方の幾つかの都市以外は子供が仮装しているくらい
だった。その後派手に復活したのは政府が観光宣伝の為奨励したからだと聞いている。
ボローニアでのカーニヴァル、上品ですこぶる綺麗な女性と花吹雪の派手な掛け合いを
やって、ホテルに帰ってからシャワーを浴びようとしたら背中に掛けられた花吹雪が
一杯つまっていたことがある。ヴィアレッジョでは紙で大きな人形をこしらえ、
最後の日に海岸に持ち出して燃やすのが幻想的だが、市民が17世紀か18世紀の
貴族姿に仮装するヴェネツィアが今では有名。始めてヴェネツィアのカーニヴァルを見に
行った夜、水上バスに乗ったら、乗客全員が仮装していて、仮面の中から目だけが
こっちを見ているのには不気味でゾッとした。ヴェネツィアのカーニヴァルはフランス人が
盛り上げたとの説もある。今はかなり俗化してしまったが、始めの頃はもっと優雅で、後の晩
真夜中に花火があがると、大運河を松明を持った人を乗せた1隻のゴンドラが静かに
漕ぎ下ってお終いだったと聞いたことがある。随分ロマンティックだが、見ていないから
真偽の程は分らない。
 そんな大騒ぎした連中も翌日は灰の水曜日だから敬虔なキリスト教徒として教会に
行き、棕櫚の葉をもらって、お守りとして1年間家においておく。
 カーニヴァルは日本語では謝肉祭といわれているが、昔の人はうまい訳をつけた
ものだと感心する。
 なおミラノのカーニヴァルは他より一週間遅い筈。
(この項、キリスト教の行事の点で間違いがあったらご教示を乞う)。
by pincopallino2 | 2008-02-06 13:38
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